立体の器の絵付けをしていた時、ふと思った。カンヴァスのような平面に絵付をしてみたらと。陶器の板すなわち陶板というカンヴァスに筆を走らせることがその時始まった。
思いの外、自身の感情がストレートにぶつけられる。瞬間のイメージを固定することが可能となった。器に描く文様が「物語」なら、陶板に描くのは「一行詩」。一つ一つの線が強く伸びやかに広がっていく。